裏金問題「『禊が済んだ』では済まされない
荻上:今回、自民党の方での萩生田氏の要職起用などについての影響はあったのでしょうか?
西田:私たちは他の政党ですから、人事について何か申し上げる立場ではありません。しかし、仮にそういうことであれば、やはり全容を解明し、国民の皆様に説明する必要があるのではないかと思っています。
荻上:こういった人事で「禊(みぞぎ)は済んだ」というメッセージになってはいけない、ということでしょうか?
西田:「禊は済んだ」と総裁選中もおっしゃっていましたが、それは国政選挙を経たという意味合いだと思われます。しかし、2つの国政選挙の後に新たに明るみになった証言もありました。
また、一旦不起訴になったものの、検察審査会の審査により、略式起訴され罰金刑になった方もおられました。そうした新しい事実がある以上、「禊が済んだ」では済まされないというのが基本的な私たちの立場です。従って、全容解明や規制の強化に、これまでとは違う対応をしなければいけないと再三申し上げてきました。
リスナーからの質問(R.N.おっちょこハナコ):なぜ公明党は今になって献金の話を強く言ってきたのですか? なぜわざわざこのタイミングで離脱なのですか? 石破総裁の時でも良かったのでは?
西田:この問題は急に始まったことではありません。企業・団体献金の規制強化については、ずっと具体的な提案をし、国会でも議論・協議をしてきた問題です。しかし、与野党の合意も得られず、結論が見出せないまま参議院選挙を終え、その結果は、政治とカネに対する有権者の皆様の相当厳しい審判であったと思っています。
したがって、高市総裁だからこの問題を提起しているわけではありません。どの総裁になったとしても、新しい総裁になると連立の政策合意を交わす仕組みになっていますので、この機に自民党にはぜひ前向きに対応してもらいたいという意味で、全容解明や規制強化をご提案申し上げたわけです。