裏金問題以外の「2つの点」は?
荻上:懸念としてお伝えした3つのうち、靖国神社参拝問題と外国人に対する不寛容な政策をしないという2点については、自民党にこれからも守ってほしいということでしょうか? この点の温度感についてはいかがですか?
西田:おっしゃるようにこの2点については、高市総裁から詳細なご説明があり、一定の理解をし共有した面があります。しかし、日本の政治全体が右傾化していくのではないかという懸念は一般的に持たれています。右派ポピュリズムが拡大する懸念です。
イギリスの例を見ても、右派ポピュリズムが勢力を増やした時に、既存の政党が右寄りの政策を取ると、さらに右寄りになるという傾向が専門家から指摘されており、そういう日本にしてはならないという思いを持っています。
秦:連立の基本条件は政策と理念の一致で、「高市さん」だからということではないとおっしゃいました。では、2年前に公明党に対して「ガン」だと言った麻生副総裁(当時)についてはいかがでしょうか。理念の違いがあったと思いますが、その時は寛容な対応をされたように思います。今、その発言についてはどのようにお感じになりますか?
西田:麻生元総理のご発言は、その後「そういう意味ではない」という弁明をされたと記憶しております。ご指摘になったような意味ではないと弁明されていたと記憶しており、したがって、大きな問題にはならなかったと記憶しています。
荻上:最後に1点、気が早いかもしれませんが、選択的夫婦別姓など野党が掲げている政策については、今後、政策ごとに野党とも協力しながら進めるということでしょうか?
西田:本日、高市総裁にも申し上げましたが、連立は解消し区切りをつけますが、政策ごとに我々は責任を持ってやってまいりましたし、継続性もございますので、協議すべきことは協議し、賛成することは賛成していきます。
選択的夫婦別姓の問題などについては、なかなか与党内で意見の一致を見なかったため進展しませんでしたが、今後は党として主張し、賛同できる方々と協議をしながら、自民党の中にもそうしたご意見をお持ちの方がたくさんいらっしゃいますので、連携していきたいと思います。
荻上:西田さん、ありがとうございました。
(TBSラジオ『荻上チキ・Session』2025年10月10日放送より)