裏金問題の全容解明「昨日、今日出てきた問題ではない」

秦:先ほどの記者会見で高市総裁は、協議の場で公明党から政治資金改正法の公明党案を丸のみしろと言われ、非常に一方的に離脱を宣言された、自民党は対話の窓口を開いていた、というような言い方をされていました。その場で「丸のみしろ」と言ったというのは事実なんでしょうか?

西田:いや、事実ではありません。「丸のみ」という言葉は使っていません。

「そのまま飲め」とも言ってませんが、この規制強化というのは今急に始まったテーマでは実はありません。この1年間少なくとも私担当してきましたけれども、自民党に対しても様々な協議をずっと続けてきました。

そういう意味では昨日、今日出てきた問題ではありません。色んな協議を重ねてきて、なんとか解を見出すべきだという風に思ってきたわけであります。

先の選挙結果を受けますとやはり、これまでとは違った対応をしなければいけない、そういう局面にあるということを私は強調して、それに対して具体的にじゃあどうするのかという基本姿勢というものを問うたわけであります。

しかし、その基本姿勢では、「いや、今後検討する」っていうそういう姿勢だったもんですから、それでは連立ということを続けるわけにはいかないという風に申し上げたわけです。

秦:高市総裁は、その場で法案をOKしろと言われても党内手続きがあるのでダメだとおっしゃっていました。公明党としては、法案を丸のみしろというよりも、高市総裁自身の「決意」を聞きたかったのではないかと感じたのですが、いかがでしょうか?

西田:ご指摘の通りでありまして、もともとこの「政治とカネ」に対する基本姿勢ということをテーマに、10月4日に高市総裁がお見えになった時に斉藤代表から申し上げたわけです。

新総裁に具体的な法律の話をするということではないのはよく分かっており、一定の手続きがあるのは当然です。基本姿勢、つまり決意と言い換えてもいいかもしれませんが、それを問うたわけです。

秦:つまり、公明党案を飲むかどうかというよりも、今後の「政治とカネ」の問題に関する高市総裁の決意や、こうやるという方向性をしっかり示してほしかったということでしょうか?

西田:そうです。規制強化をどういうふうに進めていくのか、あるいは全容を解明するのにどういうことをやろうとしているのか、ということをお聞きしたかったですが、残念ながらそれはなかったということです。