高市新執行部は党内から見て歪な人事、“石破おろし連合”が城を占拠
ーー自民党の新執行部が発足しました。どうご覧になる。
政治ジャーナリスト 後藤謙次氏
まさに7月20日の参議院選挙から始まった「石破おろし」。それの中心人物がここに全部並んでいるという点では、ある面で当時の“石破おろし連合”が城を占拠したということだと思いますね。その親分が麻生太郎さんで、それが今、創価学会を中心にした公明党といざこざを起こしている。そして一方で、最下位で終わった茂木派からかなり登用されている。いわば最下位チームからオールスター戦にいっぱい選手を送り込んでるようなもんでね。これは党内全体から見れば非常に歪な人事で、ある面でこれで本当にやれるのかなと。安倍さんは2012年に政権に復活したときに「ロケットスタート」と言ったんですね。つまり最初のスタートが一番大切で、その勢いがなければ政権の持続性は難しいという点では、スタートの号砲が鳴った途端につまずいた。

高市政権「無理やり発足しても、短命に終わらざるを得ない状況」
ーー政治日程がつまってきている、総理指名選挙の日が決められない事態ですね。
政治ジャーナリスト 後藤謙次氏
これで無理やり(政権を)発足しても、逆にうまくいくのかなっていう気がしますよね。1994年に細川護熙内閣が退陣した後、それまでの7党1会派の枠組みは残ったんですが、首班指名の日に、夜、社会党が当時抜けたわけです。そこで一気に少数与党になって、それで羽田内閣はそこでスタートすると、65日しかもたなかったんですね。それで「自社さ政権」ができるという、あれと同じような状況が生まれるんじゃないかな。政権は発足するけども、政権推進、維持するエネルギーもパワーもなくなってしまうということになると、(政権が)できたところで「短命」に終わらざるを得ないという状況が今見えてきてますよね。














