城内科学技術政策担当大臣は、今年のノーベル化学賞に選ばれた京都大学理事・副学長の北川進さんに電話で祝意を伝えました。

城内実 科学技術政策担当大臣
「今回の発見でありますですね、多孔性材料、これ大変素晴らしい発見であるというふうに認識しております。実社会にですね、広範に変革をもたらすものだというふうに伺っております」

北川さんが開発した「多孔性金属錯体」は、砂漠の空気から水を採取したり、有毒なガスを貯蔵したりするのに利用できるほか、水に含まれる有機フッ素化合物=「PFAS」の除去や二酸化炭素の回収など、環境問題への応用も期待されています。

城内大臣は“素晴らしい発見を今後も生み出していくためには、基礎研究に必要な予算を切れ目なくしっかり確保することが極めて重要”と述べ、「後任の方にもしっかり引き継ぐようにしたいと思う」と話しました。

また、日本の研究力強化のため、優秀な海外研究者の招へいを進めていくためのアドバイスを北川さんに求めました。

これに対し北川さんは、「外国と日本の給料の差が激しい」としたうえで、“研究で成果を出した人に報いることが重要だと思うため、そういう制度についても考えてもらえるとありがたい”と話しました。

日本の研究者がノーベル化学賞に選ばれるのは、2019年の吉野彰さんに続いて9人目です。