「多くの国の人と働き友情が生まれた。これは世界平和の礎になると思う」
さらに、オランダはモノとして残らない知識や経験を引き継ぐ取り組みも進めていました。吹田市に住む小野富美子さん(78)はその取り組みに参加する1人。小野さんは55年前の大阪万博で、オランダ館の日本人スタッフとして働いていました。自宅には当時のユニフォームが大切に残されています。
(70年万博「オランダ館」スタッフ 小野富美子さん)「オランダ館で働いた6か月間は、私にとっては自分の人生の“シャイニングダイヤモンド”の1つです」
大学で学んだ英語を生かし、オランダ館で来場者の案内などをしていたという小野さん。当時はまだまだ外国人を見かけることが珍しかったこともあり、万博での日々は貴重な経験になったと振り返ります。
(小野富美子さん)「たくさんの国の人々と一緒に6か月働くことによって仲間意識ができて、その次に友情が生まれますよね。この個人個人の間の友情というのは、世界平和の礎になると思う。(今後も)万博は長く長く続けていただきたい」
その後、小野さんは万博で働いた経験を生かし、アパレルの会社を経営しながら海外を飛び回る生活を送りました。