4日、投開票が行われる自民党総裁選についてです。票を左右する、いわゆる“キングメーカー”を訪ねる候補者たち。決戦の行方はどうなるのでしょうか。

3日午後8時半ごろ、赤坂の議員宿舎に入った小泉陣営の選対本部長・加藤財務大臣。決選前夜、各陣営がギリギリまで多数派工作を行っています。

総裁選前の最後の一日。

「林陣営、最後のお願いです」
自民党 鈴木宗男 参院議員
「どうも、ご苦労様です。頑張ってください」

高市氏は思いのたけを手紙に託します。

高市氏の手紙
「バランス感覚をもって国益第一の政権運営を目指す所存です。ただただ、先生のお力添えが頼りでございます」

JNNが最終盤の国会議員の動向について独自に調べたところ、小泉氏が全体のおよそ3割にあたる80人強から支持を受け、引き続き優位な情勢に。これを高市氏と林氏がおよそ50人強を固めて追う展開となっています。

党員票では高市氏が優位に立っているとみられ、党内では議員票と党員票を合わせると、小泉氏と高市氏による決選投票になるとの見方が強まっています。

決選投票を見据えてか、候補者のいわゆる“麻生詣”が佳境を迎えています。

記者
「小泉氏を乗せた車が議員会館に入りました」

午後2時ごろ、小泉氏が麻生最高顧問のもとを訪問。その後、茂木氏も麻生氏を訪問し、決選投票で結束して対応できるよう協議したとみられています。麻生氏は、高市氏とも今週火曜日に面会。

なぜなら、党内唯一の派閥「麻生派」には43人が所属していて、麻生氏がキャスティングボートを握る可能性があるからです。

麻生 最高顧問
「次の総理は好き嫌いで人事をするんじゃなくて、挙党態勢を構築できる人物こそが望ましい」

派閥の関係者によりますと、どの候補を支持するかは党員票の出方を見るなどギリギリまで判断を示さない方針だということです。

小泉氏は夕方、石破総理のもとを訪問。この前には、旧岸田派の議員に影響力を持つ岸田前総理とも面会していて、決選投票に残った場合の支援を要請したものとみられます。

小泉進次郎 農水大臣
「(Q.午後から麻生さん含めて、いろんな方とお会いになられたと思うが)最終日ということで、歴代の総理総裁、きょうはこの後、谷垣氏にもご挨拶にお伺いをしますけども、この総裁選を支えていただいた方々に改めて感謝をと、感謝の気持ちで過ごさせていただいた」

“旧派閥”やキングメーカーが勝敗を分けかねないこの状況。“変われ自民党”というキャッチコピーがどこか霞んでみえます。