スーパーでよく売られている「鮭の切り身」。おにぎりにするときと、焼いて食べるときでは選ぶ部位を変えた方がいいということをご存知でしたか?お値段が上がっている今だからこそ、おいしく食べる方法を調査しました。

■鮭の切り身はどこを選ぶ?

都内のスーパーで聞いてみました。
「鮭の切り身、どの部分を選んで買っていますか?」

買い物客
主婦「家族が何人かいるので大きさが揃ってるもの。小さかったり大きかったりしないで揃ってるものを買うようしてます」

女性「形のいいのとか色のいいのとか、皮が乾いてないとか」
男性「あんまり気にしては買ってないけど。その日の気分で買っちゃうから」

大きさや色、見た目は気にしても、適した食べ方まではあまり意識していないようです。

そんな中、いまSNSで6万件の「いいね」を集めている話題のツイートがあります。

「鮭一匹からとれる切り身の中で、どれを買うべきかわかりますか?解説します」

これを投稿したのは50年以上にわたって鮭を取り扱う専門店!いわば “プリンス・オブ・鮭”の「王子サーモン」。銀座店の武藤店長にお話を聞きました。

王子サーモン 銀座店 武藤孝幸店長
「普段、皆さん特に気にせずに切り身を買われるかと思うんですけれど、実は部位によって特徴や味わいに違いがあるんです」

■「弓型」と「半月型」 形で分かる部位

焼いて良し、お鍋にも良し。万能食材の「鮭」はどのように見分ければいいのでしょうか?

王子サーモン 銀座店 武藤孝幸店長
「紅鮭の半身はしっぽに近い方を「尾寄り」、頭に近い方を「カマ寄り」といいます。切り身にする際は長さを均一にするために、「尾寄り」の方は包丁を背骨に対し角度をつけて長さを取れるように切り始めて、「カマ寄り」に向かうに従って徐々に包丁を立てて、背骨に対して直角にしていくイメージです」

そして、部位によって切り身の形に大きな違いがでてきます。

王子サーモン 銀座店 武藤孝幸店長
「一番『カマ寄り』の切り身は弓のような形をしている切り身になります。逆に一番「尾寄り」の切り身は半月型の切り身になります」

カマに近い部分はお腹の部分がくぼんでいるので弓型に。尻尾の方にかけて半月型になるそうです。

■「弓型」は焼き鮭 「半月型」はおにぎりに

では同じ値段で大きい方を買えばいいのではと思ってしまいそうですが…

王子サーモン 銀座店 武藤孝幸店長
「(カマ側の)特徴としては脂がしっかりのっている切り身になります。」
「尻尾のほうの切り身の特徴として、脂が少ない分、身がしっかりしていて、弾力のある切り身になります。骨の取りやすさが特徴でして表面さえ取ってしまえば骨が入っていないので、小さなお子様だったりお年寄りにも骨を気にせずに召し上がっていただける」

実は切り身の部位によって、脂の乗りや食感、食べやすさまで違ってくるんです。

例えば、脂がのっている「弓型」は焼き鮭にするのがおすすめ。焼き立てのジューシーな味わいを楽しめます。

一方、尻尾に近い「半月型」は身がしっかりとして崩れにくく、冷めてもおいしいので「おにぎり」に入れるのがおすすめだそうです。

さらに、より脂ののった切り身を食べたいという方は、マグロでいう大トロにあたる「ハラス」はいかがですか?

王子サーモン 銀座店 武藤孝幸店長
「ハラスの部分を見て頂いて、筋がはっきりと見える、身と皮の間に白い線がはっきりと見える切り身がおすすめです。もしスーパーなどでこのサシが入った切り身を見つけたら大当たりだと思います」

■鮭とサーモン 違いはあるの?

ところで、スーパーなどでお買い物するとき、「鮭」と「サーモン」はどう違うのか、疑問を感じたことはありませんか?お買い物をされている人に聞いてみても。

■買い物客
女性「日本産は鮭という感じで、海外産はサーモンという気がします」

主婦「サーモンの方がちょっと脂が多いイメージ」
男性「鮭とサーモンの違い…あるかな?」