飲料、スイーツ…新商品続々誕生
一時は安い輸入レモンに押され、産地が縮小。しかし、近年は安全・安心な国産レモンに需要の高まりや企業の農業参入を追い風に、ここ数年で生産量は拡大しています。今シーズンは5年前の5倍以上となる45トンに達する見込みです。
高ユウキ農園 柴田惣弥さん:
「みんなに作ってもらって瀬戸内のようにレモンの産地としてみんなで広めたい」
生産拡大とともに進んでいるのが加工品開発です。佐伯市は去年ブランドをリニューアル。一番茶摘みの緑茶とマリンレモンをブレンドした「マリンレモン緑茶」など次々と新商品が誕生しています。

(渡辺敬大キャスター)「香りがほんのり、さわやかな感じがします。緑茶のうまみ、そのあとにレモンのさわやかさが広がってきて、さっぱりとしておいしいです」
ほかにもレモンティーやストレート果汁、焼き菓子などジャンルも多岐にわたっています。
レモネードを開発した高ユウキ農園は、サイズや見た目で廃棄されていたレモンを加工品に有効活用。ビジネスの幅も広がり、魅力発信につなげています。

高ユウキ農園・柴田祐貴さん:
「無添加・無香料で砂糖『和三盆糖』をブレンドし、子どもがグビグビ飲めるところにこだわりました。こんなにみんなが飲んでくれると思っていませんでした。これからいろいろ加工品も作っていこうと思っています」
佐伯市はおととし、マリンレモンの振興協議会を立ち上げ、支援の体制を強化。苗木の購入費や農地の整備費の補助などで生産拡大を進め、5年後には170トンの出荷を目指しています。
佐伯市農政課 木本匠さん:
「加工品について『ぜひマリンレモンを使いたい』という声もたくさんある。加工品がどんどん増えていくことを期待しています。マリンレモンを取り扱うメリットそのものをたくさんアピールし、生産者を増やしていきたいです」
今年から佐伯市のふるさと納税の返礼品にも採用されたマリンレモン。地域の宝がその魅力を全国に広げています。