9月16日にNTT西日本で発生した大規模な通信障害。午後3時45分ごろ~午後4時36分の約50分間、京都・大阪の全域と兵庫の一部地域の固定電話、最大227万契約が通話できない状況になりました。

 専門家から見た今回の通信障害の原因とは?今後の対策は?早稲田大学・内田真人教授の見解をもとにお伝えします。

「119番がつながらない」意識不明の52歳男性が…

 9月16日にNTT西日本の通信障害が起こったエリアと回線数は次のとおり。固定電話や、光回線を利用した「ひかり電話」にも影響しました。

 ▼大阪 ⇒ ひかり回線:最大約79万契約 固定電話:最大約81万契約
 ▼京都 ⇒ ひかり回線:最大約26万契約 固定電話:最大約27万契約
 ▼兵庫(一部)⇒ ひかり回線:最大約6万契約 固定電話:最大約8万契約

 この間、兵庫・伊丹市で緊急通報にも影響が出たのではないかと思われる事案が発生しました。

 ▼午後4時20分ごろ
 ⇒市内のリサイクル会社で男性従業員(52)が意識不明の状態に。
 ▼午後4時22分
 ⇒社長が携帯電話で「119番通報」をするも(尼崎市の通信指令センターに)つながらず。
 ▼午後4時26分
 ⇒社長が「110番通報」して(神戸市の兵庫県警本部に)つながる。
 ▼午後4時37分
 ⇒通信障害が解消された後、警察が消防に連絡し、救急車が出動。
 ▼午後5時42分
 ⇒搬送先の病院で男性従業員(52)が死亡。

 通報の遅れと男性の死亡、その関連性は分かっていません(9月17日時点)。