■東京2025世界陸上 女子200m予選(17日、国立競技場)
女子200m予選が行われ、日本記録保持者の井戸アビゲイル風果(24、東邦銀行)が準決勝進出を果たした。22秒98の組5着もタイムで拾われ予選突破を決めた。世界陸上、女子200mの準決勝進出は、2011年のテグ(韓国)大会の福島千里のみで、井戸が日本勢14年ぶり2人目の快挙を成し遂げた。
井戸は8月に22秒79の日本新記録をマークし、福島千里の記録を9年ぶりに更新。200mは各組3着以内プラス4着以下のタイム上位6人が準決勝へ。5組の第4レーンで予選に挑んだ井戸は、序盤からスピードに乗って好位置につけるが、直線で上位から離され5着でフィニッシュ。最終6組の結果待ちとなったが、4着以下の選手で4番手に入ったため、予選突破となった。
インタビューゾーンで最終組の結果を待っていた井戸は「えーっ、うれしい」と笑みがこぼれ、「もう1本できるってことなのでしっかり次はタイムを上げていきたいなっていうふうに思います」と次レースへ気持ちを切り替えた。
女子100mを制したM.ジェファーソン ウッデン(24、アメリカ)は22秒24で組1着、世界陸上12年ぶりとなる100mとの2冠へ好スタート。また、世界陸上200mで3連覇狙うS.ジャクソン(31、ジャマイカ)が、井戸と同じ5組で22秒33の1着で、こちらも余裕を持って準決勝に駒を進めた。
今大会初日の13日に行われた混合4×400mリレーで初のファイナルに進出した日本。井戸も2走としてファイナル進出に貢献し、日本女子短距離の“新エース”として初の世界陸上で躍動している。