丸亀製麺のこだわり 「手作り」から生まれる付加価値

井上キャスター:
今はロボット技術を駆使し、従業員の数を少なくして生産性を上げるのが主流となっていますが、それとはまた違った考え方です。

神戸市にある「丸亀製麺垂水店」の厨房を見ると、従業員が8人配置されています。仕事内容は被ることがなく、役割分担をして8人ということです。

TBS報道局 経済部 窪田記者:
従業員の人数が多いかなとは思うのですが、麺を茹でる人だったり、注文を受ける人だったりと、1人1人に役割分担があって、「手作り」にこだわりがあるため、この人数にしているということです。

井上キャスター:
分業制を行うことは、どの企業もやっていることだと思います。ロボットに変えても良い作業ですが、それでも“人の手で”ということですね。

「The HEADLINE」石田健 編集長:
都内の丸亀製麺に行くと、インバウンドのお客さんがすごく多いです。店内に活気があって、実際に茹でているところや、麺を売っているところを見ると、体験として面白いのだろうなと感じます。そこがロボットになってしまうと味気なくなる。

もちろんロボットにすることで効率化を図り、価格を下げる方向性もあるとは思います。ですが、体験価値を上げて、インバウンドも含め、色々なお客さんに来てもらうことで、付加価値をつけて、インフレの社会の中で、現状の飲食業のデフレではない世界観を目指していくことは、一見時代に合ってないように見えても、今後の脱デフレの日本社会には合っているのかもしれないです。

出水麻衣キャスター:
1つの店舗でこれだけの大人数を束ねるとなると、店長さんの手腕が大事になるので、年収2000万円という人事制度は納得ですよね。

井上キャスター:
効率化ばかりを図っていくと差別化が図れなくなるので、その中で違いを見せることがこの施策なのかもしれません。