札幌管区気象台は、13日午後、前線を伴った低気圧の影響で、北海道に線状降水帯が発生する可能性があると発表しました。

特に、胆振・日高地方、石狩・空知・後志地方、渡島・桧山地方で、13日夜から14日明け方にかけて、大雨災害の危険度が急激に高まるおそれがあるとして、厳重な警戒を呼びかけています。


■線状降水帯で局地的大雨、1時間に50mmの非常に激しい雨も
札幌管区気象台予報課の金田昌樹課長は会見で「最新の予測資料により北海道地方で線状降水帯が発生する可能性が出てきました。線状降水帯が発生する場合、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります」と説明しました。

札幌管区気象台によりますと、低気圧は、14日昼前にかけて発達しながら北海道地方を通過する見込みで、最新の予測で、線状降水帯の発生リスクが高まったということです。


■警戒期間と地域
線状降水帯発生のおそれがある地域と期間は次の通りです。

●胆振・日高地方、石狩・空知・後志地方:13日夜遅くから14日明け方

●渡島・檜山地方:13日夜の初めごろから14日未明

これらの地域では、大雨による低い土地の浸水、土砂災害、河川の増水や氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけています。

 

 

 ■予想される雨量と風
予想される雨量については、上川・留萌地方、胆振・日高地方、石狩・空知・後志地方、渡島・檜山地方で、1時間に50ミリの「非常に激しい雨」が予想されています。気象台は「線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがある」と強調しています。

14日正午までの24時間降水量の予想では、胆振・日高地方、石狩・空知・後志地方で180ミリ、渡島・檜山地方、上川・留萌地方では150ミリに達する見込みです。

また、風についても警戒が必要です。

網走・北見・紋別地方以外の地域で、13日夜遅くから14日朝にかけて、警報級の強風となる可能性があるとしています。

特に海上では、強い風が予想され、胆振・日高地方、石狩・空知・後志地方の海上では、最大風速20メートル、その他の海上でも18メートルに達する見込みです。

陸上でも渡島・檜山地方で18メートル、その他の地方でも15~16メートルの強風が予想されています。

【雨・風シミュレーション 13日午後3時~15日午前3時の予想】

■防災上の注意点
金田予報課長は「線状降水帯が発生すると大雨災害の危険度が急激に高まります。災害への心構えを1段高めていただくようにお願いします」と述べ、地元自治体が発表する避難情報や大雨警報、危険度分布などの防災気象情報に注意するよう呼びかけました。