先代亡きあと20年…きょうだい2人で伝統の味を守る

店は和子さんが20代のころ、夫の貢さんと開業。2006年に肝臓の病気で貢さんが亡くなるまで、夫婦二人三脚で、店を切り盛りしてきました。

(姉・新福和子さん)「続けたい、ずっとしていたから。弟が継がないと誰も継ぐ人が誰もいなかった」

弟・敏彦さんは、鹿児島市や地元・姶良市で寿司職人やパティシエとして働いてきました。貢さん亡きあとはこの20年、きょうだい2人で伝統の味を守ってきました。

(弟・谷口敏彦さん)「先代が作ってきたことを引き継いでいる、辞められるわけがない」

よもぎを練り込んだ生地を手早く丸め、あんを詰めていきます。膝に痛みがあり、長時間立ち続けることが難しい和子さんですが、この日は1年ぶりに厨房へ。

加治木まんじゅうを作り続けておよそ70年。見事な手さばきです。

Q.和子さん速いですね
(弟・敏彦さん)「速いでしょう、私より速い。何十年とやってきているので、大先輩ですよ、大先輩」

(姉・和子さん)「夫婦でやっていたのだから」