今の季節は「細菌」による食中毒に注意 “3原則”を守り予防を!

 暑い季節に注意すべきなのが、「細菌」による食中毒です。細菌はウイルスと違って自力で増殖し、温度が高く栄養がある環境で増えやすいという特徴があります。代表的な細菌は次の3つです。

 ▼サルモネラ菌…主に鳥が保菌。卵に入ることも多い。
 ▼腸炎ビブリオ菌…主に海の魚が保菌。真水に弱い。
 ▼腸管出血性大腸菌(O157など)…加熱不十分な肉や生野菜などが保菌。

 細菌による食中毒の予防には、「つけない」「増やさない」「やっつける」の3原則を守ることが大切です。

 (1)菌をつけない…まな板を食材によって分けるなど
 (2)菌を増やさない…冷蔵保存など
 (3)菌をやっつける…十分な加熱調理
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 ただ、この3原則で対応できないのが「黄色ブドウ球菌」です。この菌は人の皮膚でも生息していますが、食品に付着すると“毒素”を出し、激しい吐き気や嘔吐・下痢・腹痛などを引き起こします。治療は対症療法が中心です。

 なお、黄色ブドウ球菌は加熱で死滅しますが、この菌が出した毒素は残ってしまうとのこと。過去には、加熱処理された牛乳に残存した毒素が原因で、食中毒を引き起こしたケースもありました。