旅館の湧水が原因?「ノロウイルス」で537人が食中毒

まずは「ウイルス」による食中毒について見ていきましょう。ウイルスは自力で増殖できず、人の体に入って増殖するのが特徴です。また、低温の環境で長く生存できるため冬を好みます。そのため、冷蔵庫に入れても増殖は抑えられませんが、加熱処理は有効です。
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冬を好むウイルスですが、夏に食中毒が発生することもあります。その代表例が「ノロウイルス」です。食品や糞便などから経口感染し、症状は嘔吐・下痢・腹痛・発熱など。治療は対症療法が中心で、多くの場合1~2日で治るとされています。
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ちなみに帝塚山学院大学・西川禎一教授によると、ウイルスには「下水処理場」を通過するものもあるそうです。コスト面の問題もあり、下水についてはウイルスを完全に除去するのが難しく、環境汚染にならない範囲で川に排出され海に流れ込むこともあるとのこと。そのため、ウイルスを体内に蓄積してしまう牡蠣の生食は危険だと言われてきました。現在では、水質検査を行い安全な海域で養殖を行っています。














