■即応できる人と体制の構築へ
「すべてのクマによる事故は防げるはずなのに、今の体制には、危険な兆候に気づいてすぐに対処するための手立てが圧倒的に足りていない。キーワードは『即応できる人と体制』」
プロの人材の育成や、各地域への配置や連携などの管理体制は、専門家らが長く訴えてきたことです。
地域単位で見れば少しずつ取り組みが進んでいるところもありますが、都道府県や国全体での動きが追いつかないうちに、痛ましい事故が繰り返されています。
間野さんは、「死亡事故はどういう経緯で起きたのかの検証が必要。同じ過ちを繰り返さないことしかできない」と強調します。
毎日のように起きる出没。繰り返される痛ましい事故。
どちらもそのときだけ漠然と不安になって終わるのではなく、1つ1つを検証し、二度と繰り返さないための対策が早急に求められています。
(HBC北海道放送:幾島奈央)
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