■例外となる危険な兆候

ただ例外として「人に近づいておいしいものを食べられたなど成功体験をしたクマ」は、人に積極的に近づくようになるとも話しました。

クマの専門家・間野勉さん(7月・札幌市中央区円山西町)

7月12日の福島町三岳の事故について、HBCニュースでは、7月9日に福島町月崎で目が合うと近づいてくるクマが目撃され、荒らされたごみ箱も見つかったことや、亡くなった男性が職場の人に「2~3日前にもクマと遭遇した」と話していたことを伝えています。

間野さんも、福島町の事故の個別の原因や経緯はこれからくわしく検証される必要があるとした上で、一般的に、「人を見ても逃げない」、「住宅地でごみをあさっている」など危険な兆候のあるクマがいる場合には、すぐに気づいて対処する必要があると指摘しました。

札幌市中央区円山西町の町内会で行われた勉強会(7月13日)

 今回の勉強会では、地域で対策に取り組む効果や必要性がわかり、それぞれにできるクマ対策を考える機会になりました。

しかし終了後に間野さんは、個人や地域のレベルだけではなく、都道府県や国の仕組みのレベルでも対策が急がれるということも教えてくれました。