県内の最低賃金をめぐり、労働者側と企業側の6回目の協議が行われ、先ほど、1026円とすることで合意しました。県内の最低賃金が初めて1000円を超える見通しとなりました。
(記者)「最低賃金をめぐる労使による6回目となる話し合いが、まもなく始まります」
最低賃金は毎年、見直しが行われていて、鹿児島県は現在、953円です。労働者側は83円アップの1036円、企業側は国の審議会が示した目安と同じ64円アップの1017円を主張しています。
しかし、両者の引き上げ幅には19円の隔たりがあり、溝は埋まらず、29日、異例となる6度目の協議が開かれました。
(労働者側)「最低賃金のところで働いている人にいかに手を差し伸べられるか」
(企業側)「引き上げは理解しているが、引き上げは持続可能でないといけない」
議論は長時間に及び、午後5時ごろ終わりました。
協議の結果、現在の953円から73円引き上げ、1026円とすることで合意しました。国の目安より9円上回っています。
県内の最低賃金が1000円を超えるのは始めてです。
(連合鹿児島 海蔵伸一事務局長)「当初、労働者側が提示した額と乖離があるので不満はあるが、結論をこれ以上先伸ばしする影響も含めて、労働者側がぎりぎり許容できる判断として賛成した」
(県経営者協会 濵上剛一郎専務理事)「非常に厳しい。反対はしたが、賛成多数なので受け止めざるをえない」
最低賃金の見直しは全国で行われています。九州・沖縄でみると、佐賀で74円、宮崎、沖縄でも71円引き上げるなど、鹿児島も含め軒並み国が目安とする水準を上回っています。

鹿児島で初の1000円超えに、街では…
(20代 学生・アルバイト)「鹿児島は最低賃金が低かったので、上ってよかった」
(50代 元営業職)「もっと早く(1000円台)になってよかった。1200円ぐらいまで上ったほうが働く人も増えると思う」
(20代 学生・アルバイト)「食材などスーパーでは高いのに賃金は低いままで、(物価と賃金)釣り合っていない」
(40代 公務員)「いろんな物の値段が上がってお金がほしいけど、経営者のことを考えるときついなと感じる」
新しい最低賃金は11月に導入されます。














