時間割の変更は教育課程上の都合であり、教員から言われる通りに受け入れていた。しかし、多くの生徒たちが困惑し、学校生活への支障も出ている。

もともと「小さな困りごとを解決」「生徒の声を形にする」を公約に生徒会長選挙に立候補し、副会長となった大城さんは、どうにかして時間割を改善できないか、模索を始める。

ルールに則った手順で進めた改革

生徒からの要望は「時間割を特別日課に戻すこと」だったが、すでに先々のスケジュールが組まれていることや法律上の観点から難しいことが発覚した。

代わりに、通常の日課に昼休み後の5分間を追加する形なら可能性があることがわかり、大城さんは新たな時間割の実現に向けて動き出した。

「暇なときに生徒会の会則や学校の内規をよく読んでいて。そのときに、生徒会が提案してやりたいことを実現できるルートがあるかもしれないと感じました」

生徒会顧問の松元輝先生と相談しながら、時間割の変更に向けたプランを練った。生徒総会のあり方を変え、全校生徒や教職員も巻き込む必要があった。

形式的だった生徒総会を「本格的な議論」の場へ

提供:県立八重山高校

大城さんは、生徒会から時間割の改善を提案・実現するためには、まず生徒総会での議論や議案の承認のシステムを変える必要があると考えた。

「これまでの生徒総会はみんなよく分からないまま、まばらな拍手で承認をする。意見を汲み取る場、生徒会の方向性を決める場のはずなのに、形式的というか。本質的なところが抜けていると思っていました」