控訴断念を受けて「原告を増やそう」

「控訴断念が決まったら終わりではなくて、そこから今度は、原告になる方を増やす方向とか、あるいはもうひとつ言うと、それを原告以外の人にも広げるために法制化をするという、そういう運動をしなきゃいけないということになって。

まず控訴断念を受けて原告を増やすために、すぐ各地に弁護団が散って『入りませんか』と。

控訴を断念したのは熊本地裁の一次訴訟の判決だけなので、まだ裁判は全部終わってたわけではないんです。

これは、全てが終わった判決ではなくて一次訴訟の人に対する判決が出ている状態だったので、瀬戸内訴訟ももちろん残っていますし、東日本訴訟も残っていた。

もちろん西日本の訴訟も二次以降の原告に対して残ってる状態だったので、数を増やさないといけないということで、そこで多くの方に勧誘をして、ぐんと入ってもらう。

それと並行して、補償法という法律を作るための運動を始めている。どういう内容にするか、判決に沿った形でこういう内容で作ろうというのを、弁護団の方でも話をして、この時は確か、橋本龍太郎さんと、それから、何人かの方に、法律作りはどうしたらいいかみたいなことも聞きながら、アドバイスを受けながら進めていきました」

「補償法の骨格ができて、議員立法だったと思いますけども、補償法が成立してくるということになっています。

この成立に合わせて、首相から謝罪コメントも出るという流れになります。補償法ができたら、その補償法に基づいて、全ての入所者の方に対して補償が行われることになっていきます」