いちき串木野市では土砂崩れが3か所、床上・床下浸水の被害が2件
台風が近づく鹿児島県の鹿屋市です。台風12号は21日午後、薩摩半島に上陸し、いちき串木野市付近では、1時間におよそ120ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が出されました。
いちき串木野市では、これまでに住宅の裏山などで土砂崩れが3か所、床上・床下浸水の被害が2件入っています。
また、南九州市でも複数の住宅が床上浸水したほか、南さつま市の70代の女性が低体温症の疑いで救急搬送されたということです。
22日夕方までに予想される24時間雨量は、多いところで薩摩地方で300ミリ、大隅、種子島・屋久島地方で200ミリです。土砂災害などに厳重な警戒が必要です。
なぜ急に台風が?22日夕方にかけて九州南部に線状降水帯発生のおそれ
森田正光 気象予報士:
21日に急に発生した台風12号は動き遅いので長い時間、大雨が続くことになります。

なぜ、このようなことになったのかというと、実は急に発達したのには理由があります。海水温が30度ぐらいあるんですけれども、平年よりも1~2度高くなっています。この1度というのが重要になってくるので、急激に発達しました。

この後どうなっていくかというと、今後の予想雨量を見てみると、午前0時からの様子を見ると、南の方から雨雲が集まってきます。従って、線状降水帯が今後九州南部、宮崎県も含めて発生する可能性がありますので、そうなるとより雨量が多くなります。
22日の夕方までで九州南部では300ミリという予想降水量となっています。2週間ほど前にも大雨がありましたので、警戒が必要な状況だと思います。