年が明けて2020年、松原さんはチームでこれまでと変わらず練習に励んでいました。

◆高知中央野球部・松原好光部長
「コロナ禍が始まっても、中止とかは全く考えてなかったです。修学旅行にも普通に行ってましたし」
しかし、「新型コロナ」の影響は少しずつ広がっていき、高知中央では、各部活“1日2時間”という練習時間の制限が設けられ、食堂では黙食に徹し、次第に選手間のコミュニケーションも減っていきました。
さらに、センバツの中止が発表されます。高知中央は出場権を逃していましたが、松原さんたちの脳裏に不安がよぎります。
◆高知中央野球部松原好光部長
「センバツが無いと聞いた時に『え、もしかしたら(夏も)』という不安はあったけど、『無くなるのはありえないよね、せめて無観客か』と思っていました」
当時の監督からは「あると思ってやれ」と声を掛け続けられ、“打倒明徳”“甲子園”しか考えず、厳しい練習を重ねました。高知中央史上最強世代が歴史を作ろうと、モチベーションを高めていくのと同時に未知のウイルスは国内への影響を強めていました。
そして、5月のある日の練習中、監督から集合がかけられました。