お盆が過ぎて涼しくなるどころか、厳しい暑さが続いています。広島市では熱中症の搬送件数が増加傾向です。暑さに体を慣れさせる「暑熱順化」の重要性を医師に聞きました。

サンフレッチェ広島は、20日午後7時キックオフのヴィッセル神戸戦を前にウォーターイベントを開催しました。
参加した子ども
「冷たかった」
参加した別の子ども
「気持ちいい」
参加した保護者
「こういう水のイベントをしてもらえると、涼しくなって楽しく観戦できる」

20日の広島県内の最高気温は府中で35.0℃。大竹で34.3℃などを観測。蒸し暑い1日になりました。
平和公園を訪れた3人(神奈川県から)
「広島暑い。涼しいところにすぐ避難して、おいしいものを飲んで楽しんでいる」
平和公園を訪れた家族(兵庫県から)
父「堪える暑さ」
Q、過ごしやすかったのはいつ?
母「盆前の雨が降った時期。夏休みもそんなに外に出ていないので、来週から学校通い始めるのは心配」
子「水分しっかりとりたい」

これは広島市消防局管内の8月の熱中症の搬送件数です。雨やくもりが多かった盆前に一度減少しましたが、気温が上がった13日以降、増加に転じています。
RCCウェザーセンター 梅川千輝 気象予報士
「広島市中区は20日も30℃を超え真夏日になりました。蒸し暑くなっています。盆以降、再び厳しい暑さが戻ってきた中、改めて重要になってくるのが『暑熱順化』です」
「暑熱順化」は運動や外出などで汗をかき、暑さに体を慣れさせる熱中症対策です。消防などでは梅雨入り前の5月ごろに暑熱順化の訓練を取り入れています。
中国新聞産業医の水津医師は、盆や夏休み明けの熱中症リスクを指摘します。
中国新聞産業医 水津純江さん
「涼しい、気持ちいいくらいのところから急激に暑くなると、体がびっくりする。本来なら汗が出て体を冷やしてくれるはずだが、その反応がなく汗が出にくい状態になる。それでバランスが崩れて熱中症になってしまう」
長期休みをインドアで過ごした人は特に注意が必要です。水津医師は睡眠と食事を十分にとった上で、入浴を大切にしてほしいと話します。
中国新聞産業医 水津純江さん
「1日に1回しっかり汗を出すような訓練をした方がいい。お風呂が一番手っ取り早い。シャワーだけではなく、しっかり湯船に浸かって汗を出すのがいい。風呂キャンだめ(※風呂キャンセルの略)」

気象庁が19日発表した3か月予報では、広島県はこの先10月まで平年よりも気温が高い予想が続きます。
広島市消防局は「暑い環境で無理に活動せず、こまめに休憩・給水をして、熱中症予防をしてほしい」としています。














