アメリカのホワイトハウスで行われたウクライナ情勢をめぐる首脳会談には、ヨーロッパ各国の首脳らが急遽、参加しました。その狙いはどこにあったのでしょうか。

18日、ホワイトハウスで行われたトランプ大統領とゼレンスキー大統領の会談。その後には、フランスやイギリスなどヨーロッパの首脳ら7人も加わった拡大会合が開かれました。

アメリカ トランプ大統領
「我々は皆、同じ目標に向かって取り組んでいる。とてもシンプルだ。殺りくを止め、問題を解決することだ」

これに対し、ヨーロッパの首脳からはトランプ氏に対する感謝や称賛の言葉が相次ぎました。

NATO ルッテ事務総長
「行き詰まった状況を打開してくれた(トランプ)大統領に感謝します」

ドイツ メルツ首相
「次のステップは複雑ですが、(トランプ)大統領が先週の金曜日に道を開いてくれました」

イタリア メローニ首相
「この3年半、ロシアが対話に応じる兆候すら見られなかったのに、(トランプ)大統領のおかげで、何かが変わり始めています」

そして、改めて強調されたのが、戦闘終結後のウクライナへの「安全の保証」です。

フランス マクロン大統領
「永続的な平和を実現するためには、ウクライナ、そして大陸全体に『安全の保証』が必要なのです」

アメリカ トランプ大統領
「プーチン大統領は、ロシアがウクライナへの『安全の保証』を受け入れることに合意した。これは私たちが考慮すべき、重要なポイントのひとつだ」

「安全の保証」をめぐり、「一定の進展」がありましたが、この翌日。

トランプ大統領は「FOXニュース」の番組に電話で出演。ウクライナの国境防衛のためのアメリカ軍の地上部隊を派遣することはないとしたうえで、防空面で支援を行う可能性を示しました。

アメリカ トランプ大統領
「安全保障の問題では、彼ら(欧州の首脳ら)は現地に兵士を派遣する用意がある。我々は彼らを支援する用意がある。特に防空面などであれば」

こうした中、アメリカの政治サイト「ポリティコ」は19日、ロシアとウクライナの首脳会談およびトランプ氏を交えた3者会談の開催地について、アメリカ政府がハンガリーの首都、ブダペストを最有力候補として調整していると伝えました。

ただ、ホワイトハウスの報道官は「多くの選択肢を検討している」と述べるにとどめています。