赤ちゃんは40週前後に生まれるとされていますが、早くに、もしくは小さく生まれる赤ちゃんもいます。なかでも、300人に1人が28週未満で生まれた「超早産児」もしくは、1000グラム未満で生まれた「超低出生体重児」とされています。

こうした早産で生まれた子どもたちが、NICU「新生児集中治療室」を見学する取り組みが青森市の病院で初めて行われました。

専門的な治療などが必要な赤ちゃんの集中治療室「NICU」の見学会に参加したのは、早産で生まれた小中学生と、その親たちです。早産で生まれた赤ちゃんの様子を確認してもらおうと、県立中央病院が初めて企画し、おむつ交換などの体験も行われました。

小学5年生 奈良岡 俊太さん
「初めて赤ちゃんの『おむつ』を取り替えて難しかった。すごく大変で、やってもらったことがうれしかった」

中学2年生の苫米地叶恵さんは、新生児を胸に抱き、肌同士を触れ合わせるスキンシップ「カンガルーケア」を体験しました。

中学2年生 苫米地 叶恵さん
「触れ合っている感じがあって温かい。(母が)毎日会ってくれたのは、うれしかったです」

苫米地さんは約13年前、584グラムの超低出生体重児として生まれました。

叶恵さんの母 苫米地 光代さん
「思い出します。さっき見学に行ったときも当時のことを思い出して涙が出そうで、赤ちゃんたちみんながんばってほしいなと。お父さん・お母さん・赤ちゃんもがんばってと思いながら、見学していました。(当時は)つらかったのかもしれないけれども、成長を見ているのが楽しくて、うれしくて」

584グラムで生まれた小さな命が、いまでは中学2年生と立派に、健康に育ちました。

叶恵さんの母 苫米地 光代さん
「どうもありがとうございます。元気になってくれて、母も安心しています」

中学2年生 苫米地 叶恵さん
「こっちこそ13年育ててくれてありがとう。というのと、これからも長い長い人生お願いします」

参加者は、小さな命を支えた人たちの思いや取り組みを確かめていました。