30歳の若さで戦死した父

追悼式の前、同じ会場で行われたのは戦没者の遺族による講演会。
戦争を知らない子供たちが真剣な表情で遺族の思いに耳を傾けました。

父親が戦死 渡邉節子さん(82)
「戦争がなかったら父は死なずにすんだのにと、友人と一緒に涙を流しました」
福岡県豊前市に住む渡邉節子さん。父の力さんが出征先のフィリピンで30歳の若さで戦死しました。
節子さんは家族を失う悲しみと、戦後も続いた生活の苦しみを子供たちに訴えました。
「私が一番伝えたいのは・・・」遺族が子供たちに語ったこと
子供から質問
「私たちの世代が戦争を語り継ぐにあたって大事にしてほしいことはありますか」
渡邉節子さん
「世界情勢を見ていると本当に怖くなる時代になりました。私が一番伝えたいのは人の命の尊さと、戦争が起こったら人間が人間を殺し合う事態になるのでそれが一番悲しいなと思います」
高校3年生
「どうして世界で戦争が広まってしまうのかな。今は日本の人もそうですけれどすぐに人を批判しがち。一人一人が意識していくしかないのかなと思います」
中学3年生
「私たちみたいな子供たちが戦争に巻き込まれているのをみるといつも心が痛くなって。私たちも日本がいつ戦争に巻き込まれるか分からないから今のうちに親とか友達を大切にしたいなと思いました。勝手な偏見を持たずに相手を知って互いに尊重しあうことが大切なことだと思います」
今も世界各地で絶えない戦火。未来を担う子供たちが、平和の大切さを強く胸に刻みました。