去年12月、北九州市小倉南区のファストフード店で中学生2人が殺傷された事件で、検察は26日、44歳の無職の男を殺人などの罪で起訴しました。

検察は約8か月に及んだ鑑定留置の結果などを踏まえ、平原被告の責任能力を問えると判断しました。

平原政徳被告(44)

殺人・殺人未遂・銃刀法違反の罪で起訴されたのは北九州市小倉南区に住む無職・平原政徳被告(44)です。

殺害された中島咲彩さん(当時15)

起訴状によりますと、平原被告は去年12月14日午後8時25分ごろ、北九州市小倉南区のファストフード店で、
・中学3年の中島咲彩さん(当時15)の左腹部を殺意を持って狩猟用ナイフ(刃体の長さ11.4センチ)で突き刺し、中島さんを失血のため死亡させた殺人の罪
・中島さんと一緒にいた中学3年の男子生徒(当時15)の右腰部を殺意を持って狩猟用ナイフで突き刺し、重傷を負わせたものの殺害の目的を遂げなかった殺人未遂の罪
・正当な理由無く狩猟用ナイフ1本を携帯した銃刀法違反の罪
に問われています。

事件現場

捜査関係者によりますと、平原被告は事件直前、現場とは別の場所で中学生の男女2人とすれ違ったあと、車で店舗まで先回りして、待ち伏せしていた可能性があるということです。

平原被告の自宅

これまでの取り調べに対し、平原被告は「2人と目が合って笑わればかにされたと思った」などと供述していて、中学生の男女2人は面識のない平原被告に一方的な理由で襲われたとみられています。

福岡地検 小倉支部

検察は平原被告の精神状態を調べるため、今年1月から2回の鑑定留置を実施。
約8か月に及んだ鑑定留置の結果などを踏まえ、責任能力を問えると判断しました。