
(羽島奈穂さん)「これが中3の夏に撮った写真」
羽島さんが拉致問題に関心を持ったのは、2年前の中学3年の時。政府の拉致問題啓発イベントに参加を勧められたことがきっかけでした。テレビのニュースで、懸命に情報提供を呼びかける市川さんを見て、会いに行きました。
(市川龍子さん)「ほったらかしに通り過ぎたらいけないということを知ってほしい」

市川さん夫婦の話をメモした羽島さんのノートには、「大変だけど行動を起こす」と書かれていました。

(羽島奈穂さん)「行ってきますと言ったら、ただいまが当たり前だと思っていたので、寂しい以上の絶望というか」
羽島さんは突然、大切な人との日常が断ち切られた市川さんの話を作文にまとめました。
(作文の朗読)「「ただいま」「おかえり」。そんな何気ない会話さえできない家族が私の近くにいる」
作文はその年、政府主催の拉致問題をテーマにしたコンクールで、最優秀賞を受賞しました。
(作文の朗読)「市川さん夫婦から託されたこのバトン。今度は私が皆に広く伝え、渡す番だ」
羽島さんは去年夏ごろから、市川さんの署名活動などに参加するようになりました。