ビットコイン高騰には「いくつかの伏線」

暗号資産関連の協会で会長や理事も務める、『ビットバンク』の廣末紀之社長(57)にもビットコインの現状と今後の可能性について聞いた。

まずは、【ビットコイン高騰】について。

▼2017年⇒1ビットコイン=約1000ドルからスタート。年末に2万ドルまで上昇し世界的なブームに
▼2025年⇒4月以降急激に値を上げ、7月14日に1ビットコイン=12万3089ドル(約1800万円)史上最高値更新

出典:Glassnode

――トランプ大統領就任式の1月頃は高値でその後いったん下がり、また4月から上昇というのは期待感が高まっているから?

『ビットバンク』社長 廣末紀之さん:
「ここに至るまでいくつか伏線があって、暗号資産の供給量が少なくなったり、マクロの金融緩和のフェーズに入っていること。あるいはETFという金融商品が誕生したこと。駄目押しだったのがやはりトランプ政権が『アメリカを暗号資産大国にする』と宣言したこと」

「価値が上がる源泉」は優れた技術

2009年に誕生し、今や時価総額330兆円となっているビットコインだが、廣末さんが考える【優れている点】はどこなのか。

【ビットコインの特徴】
▼中央銀行のような特定の管理者がいない
▼改ざんが非常に難しい(ブロックチェーン)
▼発行量の上限が決まっている(2100万枚)
▼インターネット上で誰でもどこへでも送金可能

『ビットバンク』社長 廣末紀之さん:
「技術的に非常に優れている。誕生から16年になるが、特定の管理者がいないのにペイメントシステムは正確に動いている。システムにおいて可用性(システムが停止することなく稼働し続ける能力)が100%というのは非常に信じがたいこと。それと、(取引記録を複数の参加者間で共有する)ブロックチェーンは、改ざんが事実上不可能な非常に堅牢な台帳を作っている。こういうのが技術的に非常に素晴らしく、価値が上がってる源泉だと思う」