「もし地獄が本当にあれば その地獄よりも恐ろしい」

原爆の図は、GHQによる占領下に国内各地で展示が行われました。検閲によって、原爆を批判する報道や映像が制限されていた中、例外的にその惨状を伝えるメッセージとなり多くの人々が足を運びました。1986年、当時の愛知県美術館で展示された際の映像には、会場を訪れた丸木夫妻の姿が。

(丸木俊)
「広島を見ましたからね。こんな大変なことが二度とあってはいけないと思いましたから。もし地獄が本当にあれば、その地獄よりももっと恐ろしいでしょうね」

「火」をはじめとする「原爆の図」はその後海外からも招かれ、世界20か国以上で展示されてきました。

(丸木美術館 岡村学芸員)
「いつの時代にも通じるような人間の痛みとか暴力の破壊性を描いている」