長野県はこのほど、医師の確保を目的に、東京都内や山梨県などにキャンパスを持つ昭和医科大学に対して、卒業後県内で勤務することなどを条件とした長野県地域枠の設置を要請しました。
これを受け、2026年度から2人の地域枠が新設される見通しです。

新たに長野県地域枠が設けられるのは、昭和医科大学の医学部医学科で、一般入試とは別枠で、卒業後県内の医療機関で働く意志を持つ全国の受験生を対象に2人を試験で選抜します。

在学中は、県の医学生修学資金の貸与を受けることが必要で、卒業後は県内の医療機関で働くことが求められます。

修学資金は、2025年度は月額20万円となっていて、卒業後9年間、知事が指定する県内の医療機関に勤務すると返還が免除される仕組みです。

県では、2005年に信州大学に5人の地域枠を設置して以来、2025年度には信州大学に22人、東京科学大学に5人の地域枠を設けていて、2026年度には昭和医科大学の2人を加え、地域枠は3つの大学で29人になります。

県によりますと、この制度を利用した学生は、卒業後は全員が県内の医療機関で勤務したということです。

県では、8月23日に、地域枠を目指す高校生や保護者、高校の進路指導者などを対象にしたオンラインの説明会を開いて、それぞれの大学の教育内容や特色などを紹介することにしています。