平均年齢86.1歳 「被爆の記憶」継承に課題も
竹本さんの姿は6日夕方、広島市の平和公園にありました。自身の体験を、戦争を知らない世代に伝えるためです。

竹本秀雄さん
「左の頬に被爆の傷のケロイドがあるために、“ピカドン”“ピカドン”とあだ名で呼ばれました」

原爆の悲惨さ…当事者の生の声に、集まった人たちは静かに耳を傾けていました。
竹本秀雄さん
「家は全壊し、私が家の柱に足を挟まれ、父と兄が、柱やがれきなどを取り省いてくれて、助けてくれたそうです。兄が助けてくれなかったら、私はいま生きてはいないと思います」
竹本さんは、なぜつらい体験を語るのでしょうか。

竹本秀雄さん
「若い方が結構聞いていて、真剣に聞いている。それが伝わってくるんです。だから喋るのに力が入る。あれは嬉しかったです」
藤森キャスター
「竹本さんの話を誰かに伝えたいと思うかもしれない」

竹本秀雄さん
「一人でも二人でも多くなってくれればね」

ただ、被爆者が自らの体験を語れる時間は限られています。現在、全国にいる被爆者の平均年齢は86.1歳。今年、初めて10万人を下回りました。被爆者の記憶や証言をどう次の世代に託していくのか…