大阪・関西万博で宮崎県木城町の中之又神楽が披露されました。
500年以上前から伝わるとされる中之又神楽ですが、その担い手を務めているのは地元の住民だけではなく、集落の外に住んでいる若者たちです。万博という大舞台で神楽を世界へ発信する若者たちの姿を追いました。
参加者の多くは30代の若者たち
大阪・関西万博の会場で先週、開かれた「Resolution of LOCAL JAPAN展」。
全国各地の伝統工芸品や食、それに文化が一堂に会し、訪れた人たちがそれぞれの地域の魅力に触れました。

そのイベントの特設ステージで上演されたのが全国の神楽。
個性豊かな神楽が会場を盛り上げます。
そうした中、厳かな舞で会場を幽玄の世界へ誘ったのが…「米良の神楽」です。西都市、木城町、西米良村の6つの神楽から構成され、国の重要無形民俗文化財に 指定されている「米良の神楽」。
この日、上演されたのは、木城町の中之又神楽です。

高齢化で全国の神楽が存続の危機にある中、中之又神楽の参加者の多くは30代の若者たち。

ただ、そのほとんどが中之又集落の出身ではありません。
(大野 宗一郎さん)
「小学4年生の時くらいからですね。そのくらいからずっとやっている。不思議ですけどね、なんでここにいるのか分からない」

彼らが神楽を舞う原点。
それはかつて中之又の小学校に山村留学していた子ども時代にさかのぼります。


山村留学をきっかけに伝統文化の継承の一翼を担う若者たち。
500年以上前から伝わる中之又神楽を世界へ発信です。