「パズルを解くようなこと」困難な復旧作業
倒壊した建物の復旧作業は、通常の文化財修理とは全く異なる困難を伴います。通常の修理作業では当然ですが建物が立っている状態から始まります。

しかし今回は状況が全く異なります。詳細な図面がない状態で、単純に建物の部材を外すだけではなく、その部材が住宅のどの部分につかわれていたのかを類推しつつ、番号をつけるなど管理をしていくことになります。

文化財建造物保存技術協会・遠藤優さん「建築物が立っていない状況で部材を取り外すということは、まずこの部材は何なんだというところから始めなければいけない。通常であればそれは自明のものとしてあるわけですけど、そういった自明な前提条件がない状態で取り外すということは、パズルを解くようなことなので、かなり技術的には困難な仕事になります」