反発心もある? 石破総理が「続投を表明」した2つの理由

高柳キャスター:
懇談会の後、なぜ「総理続投の表明」に至ったのか。理由は大きく分けて2つあります。
まずは「日米合意」について。
「日米合意を着実に実行していくということに、私どもの内閣として、重い責任を負っている」。
そして、もう1つは「世論」についてです。
「国民世論というものと、我が党の考え方というものが、一致することが大事」と、両院議員懇談会で話していました。

長田記者:
まず1つ目の「日米合意」についてですが、総理は周辺に対して、このように語っています。
「『(関税交渉・合意の実行は)私(石破茂)じゃなくてもできる』という人はいる。だけど、中身を一番知っているのは、今の石破政権なんだ。これまでの経緯、議論を知っている政権がやらないといけない」
日米合意では一定の結論を見たのですが、今後の実行についても、やり切らなければという責任感から、こういう発言が出ています。
ただこの発言に対して、「外務省や経産省がこれまでの交渉を見てきたのだから、石破総理でなくとも問題ないだろう」と、この意見では納得できないというのが、党内の見方としてはあります。

もう1つ「世論」についてです。
各社の世論調査で、「辞任すべき」と「その必要はない」の数字が拮抗しているところがあります。こういった世論の声が石破総理の心のよりどころとなっているという見方ができると思います。
さらに、私たちの取材でこんな理由も見えてきました。
7月23日に、一部報道が「総理退陣へ」という号外を出しました。これに石破総理側が反発しているのではないか、という声が聞こえてきています。
例えば、総理周辺では、報道が先行したことによって「むしろ絶対に辞めない」という声。これは“反発心”と受け取ることができると思います。
また、ある自民党関係者は「(石破総理は)辞めることをやめた。完全にいじけた状態」と見ています。

井上貴博キャスター:
組織のトップとして責任を取る必要があるとは思うのですが、それとともに感じるのは、今の古い自民党を作り上げた張本人の皆さんに限って、石破さんのことを批判していたり、かつての派閥の長や総理経験者が集まって、好き勝手言っていたり…。
その古い自民党の姿にこそ「NO」が突きつけられたはずなのに、「全然変わらないんだ。自民党は古いな」と個人的には辟易するなと感じます。
石破総理の動きと自民党について、何か感じるところはありますか。

お笑い芸人 令和ロマン 松井ケムリさん:
“石破おろし”に関わっている、率先してやっている人の中に、裏金問題に関わった人もいるというのが、少しモヤっとはします。
今回の参院選のことも、全部が全部、石破総理のせいかといったら、裏金問題などもあると思うので、少しかわいそうと思うところがあります。けれども、約8割が辞めろと言っているのならば、すぱっと辞めてもいいのかなとも思いますね。














