<国学院栃木vs大分東明>緊迫の展開から突き放し初優勝!

 ともに持ち味を存分に発揮して勝ち進んできた決勝戦。大分東明と国学院栃木、どちらが勝っても初優勝というプレッシャーがかかる中で、先に流れをつかんだのは国学院栃木でした。前半2分、持ち味の固いディフェンスで大分東明の最初の攻撃を抑えると、自陣の深い位置から粘り強く攻撃を継続していきます。最後は、池田健心選手が鮮やかなステップでディフェンスのギャップをついて中央にトライ。ゴールも決めて7点をリードします。

 国学院栃木はさらに7分、右に左に展開しながらじわりじわりと大分東明陣内深くまで攻め込むと、今度は池田選手が2人にタックルを受けながらも、強引に体をねじ込んで右中間にトライ。14対0とリードして前半を折り返しました。

 それでも2チャンスで追いつける得点差。後半に入ると、大分東明は身長187cmと長身のナクルィランギ サケナサ選手を投入し、メンバーを入れ替えて反撃を試みます。そして後半のキックオフ、狙いどおりにサケナサ選手がプレッシャーをかけて敵陣のいい位置でのマイボールにつなげると、最初の攻撃で黒岩稜選手が中央にトライ。ゴールも決めて14対7とワンチャンスで同点の可能性のある点差に詰め寄りました。

 差はわずか、どちらに試合の流れが傾くのか。優勝に向けて緊張感が漂う時間帯、自分たちの戦い方を貫いたのは国学院栃木でした。次のキックオフで、集中力を保ってマイボールを確保すると、自陣から粘り強く攻撃を継続していきます。しかし、トライまであとわずかと迫ったところで、大分東明のサケナサ選手が渾身のタックル、ぎりぎりのところでピンチを防ぎます。

 それでも、国学院栃木の選手たちは落ち着いていました。続く、トライラインを背にした大分東明のスクラム、スクラムからボールが出たとところに鋭くプレッシャーをかけて大分東明のミスを誘います。すかさずボールを奪うと、このチャンスに素早い連携から最後は白谷怜大選手が左中間にトライ。ゴールも決めて21対7とし、一気に勝負の流れを引き寄せました。

 こうなると国学院栃木の勢いは止まりません。直後のキックオフを全員が素晴らしい集中力でマイボールにすると、素早い仕掛けから白谷選手が右隅にトライ。26対7として、勝負を決定づけました。試合終了間際には、キャプテンの福田恒秀道選手のトライで大分東明を突き放した国学院栃木。33対7の快勝で念願の全国大会制覇、7人制大会のタイトル獲得です。