<国学院栃木vs桐蔭学園>ハードワークで“王者”を下す!

 準決勝第2試合は、大会連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)と、この大会では、過去2度決勝進出を果たしながらあと一歩のところで優勝を逃してきた国学院栃木(栃木)の関東勢同士の対戦。序盤から、両チームがそれぞれの強みを発揮し合う緊迫した展開となりました。

 桐蔭学園が、個人の走力と突破力、ここ1番のチャンスを見逃さないボール奪取力で打開を試みると、国学院栃木は、連携を崩さない固いディフェンスと全員がハードワークしながら攻撃を継続していく粘り強さで対抗。両チーム、我慢比べの時間が続きます。

 先制したのは国学院栃木でした。前半3分、自陣から粘り強く攻撃を継続して敵陣深くまで攻め込むと、最後は家登正宜選手が中央にトライ。ゴールも決めて7点をリードします。一方、桐蔭学園もその後反撃。長いパスを駆使してグラウンドを広く使いながら何度も何度も突破を試みます。しかし、連携を崩さず一人一人が確実に役割を果たしていく国学院栃木の固いディフェンスをなかなか打ち破ることができません。逆に、前半終了間際には、自陣の深い位置でミスからボールを奪われてトライを献上し、14対0とリードをひろげられてしまいます。

 サイドの変わった後半。攻め方を変えて、縦への強い選手を当ててからの素早い展開で打開を試みる桐蔭学園。しかし、ここでも国学院栃木のディフェンスは崩れませんでした。しっかりと縦への攻撃を抑えると、素早く立ち上がって早い攻撃にも対応し、桐蔭学園につけ入るスキを与えません。

 そして後半6分、自陣から攻撃を仕掛けると、巧みにボールをつないで根岸悠羽選手が勝負を決定づけるダメ押しのトライ。終了のホイッスルが鳴るまで全員がハードワークを続けた国学院栃木が、王者・桐蔭学園を無得点に抑える見事な戦いぶりで決勝進出です。