データ分析のプロが見る「参政党のSNS戦略」

井上キャスター:
参政党が躍進した背景の一つにはSNS戦略もあります。実際に支持者からは「支持する政党はなかったが、たまたま参政党のYouTubeを見て興味を持った(40代・男性)」という声もありました。
参政党のYouTubeの登録者数は約46万人で、これは政党別で最多となっています。

また米重さんは「参政党の組織的なネット戦略が成功した」と分析しています。

【参政党】
支部:全国に287
地方議員:約150人
党員:約8万5000人
(HP・神谷代表の発言より)

JX通信社 代表取締役 米重克洋さん:
組織の力で地道な活動を積み上げてきたことは事実だと思いますが、同時に外形的にネット戦略というものを見たときに、そこも組織的にやっている部分があるのではないか、というのが私がかなり感じているところです。

もちろん私は参政党の中の人ではないので、実際にどこまで組織的に統制をして(SNSを)やっているかわからないのですが、とにかくTikTokやXなどSNS上で、支部や議員・党員の方のアカウントの数がものすごく多いことは、他党に比べて顕著です。

他の政党を思い浮かべていただくと、結構党首の発信にすごく頼っている部分があると思います。

一方で、参政党の場合はたくさんの人が人海戦術でいろんな動画や投稿をしていて、その中から確率的に結構バズったり、広がっていくものが出てくる。その物量の部分においては圧倒的なところがあるなと。これが非常に組織的なネット戦略として、今回奏功した部分はかなりあるのではないかと見ています。

井上キャスター:
さらに伸びる可能性もある?

JX通信社 代表取締役 米重克洋さん:
そうですね。やはりネットというものは、もはや選挙における投票の意思決定に欠かせない情報媒体になっています。やはりそういった部分でこれからますます役割が大きくなると思います。

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〈プロフィール〉
米重克洋さん
JX通信社 代表取締役
全国の報道機関にニュース速報や世論調査を提供
選挙分析も手がける

田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト 慶應義塾大学特任准教授
こころの学びコミュニティ「iMiA(イミア)」主宰