本業は「卓球専門店」…初代店主からレシピ引き継ぐも『まったく味が違って』
即決できなかったわけ。それは吉田さんに「もう一つの顔」があったからでした。実は吉田さん、本業は卓球専門店の店主。特に修理は遠方からも依頼があるほどの腕前なんだそうです。
(卓球客)
「(性格が)おっとりしてるというかね。僕らもおじいちゃんやけど。おじいさんやから大事にしてくれるのかは知らんで。ラケットを選ぶのでも親切にちゃんとね、儲けは度外視して。(ラバーを)サービスで張り替えたりしてくれてね」
本業と両立はできるのか。迷う吉田さんの背中を押してくれたのは家族の存在でした。
(長女・茉紀さん)
「そんなに悪くない話ではないかなと思いました。悪い印象もチャルメラ自体になかったので、『やってみたら?』という感じで」
こうして2足のわらじを履くことになった吉田さん。ただ料理は全くの初心者。最初は苦労の連続でした。
(東来軒・店主 吉田裕幸さん)
「(初代から引き継いだ)レシピも紙に書いたやつで、すごく簡単なやつだったんですけど、まったく味が違って。(友達に)『晩御飯をラーメンおごってあげるから来い。その代わりに味の感想を言って』というふうに言って。ラーメンの収入は無しで吐き出しばっかりでしたね」