住宅街・タクシー乗り場・スナック…様々な場所でラーメンを楽しみに待つ人たち
午後6時。営業開始です。走り出して10分ほど、女の子が待っていました。おつかいを頼まれたといいます。すると、そこに高校球児もラーメンを買いに現れました。
(高校球児)「すみません、ラーメン1杯ください」
(記者)「お兄さんは女の子と同じ家?」
(高校球児)「隣の家です」
さらに向かいに住む女の子まで。
(向かいに住む女の子)「すみませーん、1つください」
さらに、さらに…。
(向かいに住むお父さん)「僕のところ2つ」
(記者)「皆さん同じご家族ですか?」
(向かいに住むお父さん)「ちゃいます、お向かいさん」
音を聞きつけて、あっという間に4家族が集結。近所付き合いが薄れゆく時代。1杯のラーメンを通じてつながりが生まれていました。
午後10時。次に向かったのは京都市南区のJR桂川駅のロータリーです。その目的は何なのでしょうか。
(東来軒・店主 吉田裕幸さん)
「あそこがタクシーの乗り場なんですよ。その待機場所です」
「うまいラーメンがある」。噂が噂を呼び、タクシードライバーの間でも話題だといいます。
(タクシー運転手)「昼間は食わんと、ここのラーメンを食べるために腹を空かせて来ているから」
(記者)「きょうのお昼は食べていないんですか?」
(タクシー運転手)「昼は食べてへん」
ここにいるのはほとんどが個人タクシー。皆で食べるのは特別な時間だといいます。
(タクシー運転手)
「食べながら情報交換しながら。なんか集いの場みたいになっているのかな、ラーメンを食べながら」
午前0時すぎ。この日、最後にやってきたのはスナックです。9人前の注文が入りました。お酒のシメはやっぱりラーメン。これを食べるために来るお客さんもいるのだとか。
(スナックの客)
「チャーシューが多いやろ、ほんで卵もわかめ(海苔)も入っている。これでワンコインやで、どないする?」
「めっちゃおいしくて最高!最高!」
深夜2時。100杯以上を売り上げて営業終了です。