新社長に初の放送局出身、その狙いは?

 6月に青木さんが会長に就き、TBSラジオ執行役員だった池田卓生新社長が誕生しました。放送局出身の社長はradikoで初めてです。そこにはどのような意味があるのでしょうか?

青木 私は電通から着任しましたが、15年経って放送局中心でradikoを運営する機運が高まったということだと思います。

池田さんは、爆笑問題やバナナマンの番組の初代プロデューサーで制作が長い。その後、経営企画も営業も経験され、いろんな景色でラジオ業界を見てきた方です。これまでの知見を存分に発揮していただければ、今のradikoにプラスしかないと思います。

これからのradikoの社長は業界のリーダーシップも取っていかないといけない。どこに向かっていくべきかを示す強い意思とバイタリティを十分に持つ方なので、大変期待しております。

目指すは月間ユーザー数1000万人、そして2000万人へ

 直近の課題や目標は何でしょうか?

青木 このところの月間のユーザー数が平均850万人ですが、これを1000万人にしようという大変分かりやすい目標があります。コロナ前は750万人でしたが、コロナに入った瞬間に900万人になり1ヶ月で150万増えました。ステイホームで気も滅入った時に、生活時間に馴染める音声コンテンツを見つけていただいたんだろうと思っています。

まず1000万人を目指そう。10年後に2000万人にしよう。それに伴い、広告プロダクトの売上を100億にしてこう。こういう目標にいま、みんな進んでいます。

 会長になられて、今後どのような活動をされるのでしょうか?

青木 会長とはいえちゃんと担当がありまして、ローカルの担当にしてもらいました。

radikoはどうしても中央寄りになってしまいます。東京と大阪の在京在阪13局が始めた株式会社なのでそこに情報が集中しがちです。リモート会議も頻繁にやっていますが、それだけではなかなか全国に浸透しきれないところがあるので、情報差分を埋めたい。radikoが次に進むために、私が自分から各局の社長さんを訪れて、いろんな話をすることは、ここに来て重要になったと考えています。