去年の的中率“約10%” 予測精度向上へ

線状降水帯の予測は的中率の低さが課題です。7月10日、関東で線状降水帯予測情報が出ましたが、結局線状降水帯は発生せず。去年の的中率は約10%の低さです。

そこで予測精度を上げようと、ことしから気象庁気象研究所と名古屋大学などが共同で観測を行うことになりました。

その一回目がきのう。観測器を積んだ飛行機は、県営名古屋空港を出発。線状降水帯の発生予測が出されていた関東の沖や、東海地方の南の太平洋上を通り、東シナ海へ。

約60キロごとに31個のドロップゾンデを投下。気圧や気温、風だけでなく、水蒸気の量なども直接観測しました。

(坪木教授)
「海面に近い所の水蒸気量を精度よく測定できたというのは、一つの成果だと思う。関東地方の南から南東の風が吹いていて、その下層(海面に近い所)にある大量の水蒸気が流れ込んだ可能性」

坪木教授らは今後も観測データの少ない海の上での観測を行い、線状降水帯の予測精度向上に繋げたいと話しています。