世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(32、大橋)が、9月14日に愛知県名古屋市のIGアリーナでWBA世界スーパーバンタム級暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(30、ウズベキスタン)と防衛戦を行うことが発表された。4団体統一王者として5度目の防衛戦へ向け、井上が会見を行った。

Q:(対戦相手は)アマチュアでも高い実績と強いフィジカルがあり、井上尚弥と戦いたいというアピール、モチベーションが非常に強烈な選手だと思います。今回、警戒するポイントは。

井上尚弥:
アフマダリエフの全てのボクシングスキルに注意を払いながら、ボクシングをしっかりと組み立てていきたいと思っております。その中には細かな技術、フィジカル、凄くテクニックの詰まった選手なので、警戒心を高めてトレーニングを積んでいきたい。
 
Q:この先の予定では12月に年内4戦目、そして来年には中谷潤人戦があるのではないかと言われています。井上選手にとってアフマダリエフ戦は、この先を見据えた上でどんな位置づけになりますか

井上:
12月のサウジアラビアでの興行、その先の中谷戦がぼんやりと描かれていますので、そういった試合に対する位置づけになりますが、今回アフマダリエフとの戦いは、(その先の試合は)関係なしにしっかり勝つ、そういったボクシングを組み立てていきたいと思っております。12月、来年の5月(の試合)というものは自分の頭の中から消して、この一戦にしっかりと挑んでいきたいと思っております。

Q:前回ダウンを奪われたカルデナスと相手のトレーナーが一緒で、同じ戦法をとってくる可能性が非常に高いと思われますが、対策は。

井上:
(5月の)カルデナス戦?僕、パンチもらいましたっけ?・・・ダウンしました。あの一発確かにもらいました。ですがあの試合まで、ほぼほぼ一発もパンチをもらっていないので、そういった過信、油断から生まれるシーンだと思うので、相手がそういう戦略を立ててきたとしても、9月14日の井上尚弥は少し違うぞという本気を出させて頂きます。

Q:どういう決着をファンにお見せするつもりですか。

井上:
今回は判定決着でもいいのではないかと自分自身思っているので、しっかりと勝ち星を取りにいく、そういう強い気持ちで12ラウンドフルに戦いたいなと思います。そういった時の井上尚弥が一番強いと自分は思っているので、KO宣言をしない時ほど慎重に戦いたいと思っているので、そういった時こそ劇的なKOシーンが、12ラウンドの中で見られると思うので、まずはしっかりと12ラウンドを組み立てたボクシングにしていくという戦い方をします。

Q:今までのキャリアを振り返って、アフマダリエフという対戦相手は最強の相手なんでしょうか。

井上:
自分の中でも「キャリア最大の強敵」と思うほど、今回は緊張感も警戒心も高めに、(試合まで)2か月前ですけど、トレーニングはそういった気持ちで詰めています。

Q:名古屋開催に対する気持ちは。

井上:
プロデビューしてから横浜、東京とかでしか試合をやったことがないので、少し楽しみだなという気持ちはあります。

■9月14日 IGアリーナ(愛知県名古屋市)
WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12R

WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級チャンピオン
井上尚弥(大橋)30戦30勝27KO
          VS
WBA世界スーパーバンタム級暫定チャンピオン
ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)14戦13勝10KO1敗