長野県内の児童相談所に2024年度に寄せられた児童虐待に関する相談は2800件余りで、過去最多となったことが分かりました。

県のまとめによりますと、2024年度に県内に5つある児童相談所に寄せられた児童虐待に関する相談は2833件で、前の年度に比べ59件、率にして2.1%増えました。

3年連続の増加で、1990年度に統計を取り始めて以降、最も多かった2020年度の2825件を上回って、過去最多となりました。

心理的虐待に関する相談が1717件で60.6%に上り、次いで身体的虐待が627件で22.1%、ネグレクトが463件で16.3%でした。

虐待をした人は、実の母親が、1386件で48.9%を占め、実の父親が1180件で41.7%、次いで実父以外の父親が182件で6.4%でした。

県は、相談件数が高止まりしていることについて、児童虐待に関する認識の高まりで、関係機関などが速やかに通報する意識が高くなっていることに加え、家庭の養育力の低下や経済状況等により、子育てが孤立化し、その負担感などが虐待という形につながりやすいことなどが考えられるとしています。