活動が活発化している新燃岳について火山の専門家は「今後規模の大きな噴火に移行する可能性もある」と話します。
(鹿児島大学・火山が専門 嶋野岳人教授)「火山灰が出ているので、エネルギーがたまっていたことになる、過去の例を見てもこのあとのステージがないとは言いきれない」

火山を専門に研究する鹿児島大学の嶋野岳人教授です。火山灰の調査から今月22日の噴火は、地下水がマグマの熱で温められ、周囲の岩石などが吹き出す「水蒸気噴火」と推測しています。
水蒸気噴火のあとには、マグマ自体が溶岩流や火砕流として噴出する「マグマ噴火」に移行する可能性もあると話します。
(鹿児島大学・火山が専門 嶋野岳人教授)
「2017年は今回と似ていて、2週間くらい火山灰が連続的に出ている、その5か月後2018年にマグマ噴火が起きている」

(鹿児島大学・火山が専門 嶋野岳人教授)
「2017年と2018年の噴火が直接関係するか正直分からないが、2011年も2008年とかに小さな水蒸気噴火がおこっているので、『水蒸気噴火』の後に『マグマ噴火』に移行するということは考えられるパターン」
新燃岳では火山性地震の増加や火山ガスの急増もみられるため、引き続き注意が必要です。
(鹿児島大学・火山が専門 嶋野岳人教授)
「火山弾が3キロを超えることも考えられる、(登山客は)なるべく行かない。本当に行く必要がない場合は我慢することも必要」

「ここ20年くらいは活発に活動している火山なので、それを心にとめて注意してもらえれば」
新燃岳は噴火警戒レベル3の「入山規制」が続いていて、気象台は火口から概ね3キロの範囲で大きな噴石に、概ね2キロの範囲で火砕流に警戒を呼びかけています。