立命館の勢いは止まらない

 ここからが本当の勝負。京産大の圧力が勝るのか、立命館のディフェンスが勢いを呼び込むのか、どちらに試合の流れが傾くのか…。緊張感のある攻防が続く中、再び試合の流れを引き寄せたのは、立命館のディフェンスでした。

 33分にFL吉川大智選手が京産大の攻撃を一発で倒すビッグタックル。低く鋭いタックルでペナルティーを誘発します。このチャンスに川口選手が再び絶妙のタッチキックをみせて、トライアエリアまであとわずかの位置まで攻め込みました。

 そして37分、中村颯汰選手のキックパスに反応した三浦選手が、見事なキャッチでこの日2本目のトライ、ゴールも決めて19対12と立命館がリードして前半を折り返しました。

 後半に入っても立命館の勢いは止まりません。開始直後の京産大の攻撃に対して再び鋭いディフェンスでペナルティーを誘ってエリアを回復すると、その後は、しぶとく攻撃を継続しながら敵陣で試合を進めていきます。逆に、京産大は大事なところでラインアウトが安定しないなど、なかなか攻撃の糸口を見つけることができません。

 そして後半13分、立命館はゴール前中央10メートル付近のラックから素早く展開すると、最後は三浦遼太郎選手が鮮やかなステップでディフェンスを抜き去って、右中間にこの試合3本目のトライ。ゴールも決めて26対12として、完全に試合の流れを引き寄せました。

 それでも残り時間は25分以上。2チャンスで追いつける点差だけに、大会3連覇中の京産大も王者の意地を見せて必死の反撃を試みます。しかし、立命館の固いディフェンスの前になかなかチャンスをつくることができません。

 18分には、得意とするスクラムでペナルティーを奪われるなど、完全に勢いを失ってしまいます。