先制点を許した立命館大学が反撃

 一方の立命館大学、いきなりの先制点を許しましたが、その後は落ち着いて反撃します。持ち味の粘り強いディフェンスで京都産業大学の波状攻撃をしっかりと食い止めると、6分にはWTB西村長選手の強烈なタックルにFW陣が反応、京産大の反則を誘ってピンチを脱出します。

 ここでSO川口慧大選手が絶妙なタッチキックをみせて一気に敵陣深くまで攻めこみます。このチャンスに立命館は我慢強く攻撃を仕掛けると、10分には、ラインアウトからのモールをFW陣が一体となって押し込んでトライ、CTB中村颯汰選手がゴールも決めて7対5と逆転に成功しました。

 逆転を許した京産大、その後は推進力のあるチームのエース、NO8シオネ・ポルテレ選手にボールを集めて反撃を試みます。

 しかしここでも立命館が、見事なダブルタックルでポルテレ選手の突破を阻止、集中したディフェンスで前進を許しません。激しいコンタクトの中でポルテレ選手が負傷、20分と早い時間での交代を余儀なくされました。

 京産大の攻撃をしのいだ立命館、23分には、自陣22メートルライン付近のスクラムから素早くボールを動かすと、WTB三浦遼太郎選手が抜群のスピードで一気に敵陣まで攻め込みます。最後は、自らディフェンスの裏にけり込んだボールをキャッチしてそのまま右隅にトライ。スクラムを押し込もうとした京産大の動きを逆手にとって、鮮やかなトライに結びつけた立命館、もうひとつの武器である決定力の高さを発揮して12対5と点差をひろげました。

 しかし、リードをひろげたのも束の間、すぐさま京産大が反撃します。直後のキックオフから、圧力を強めて敵陣で試合を進めると、27分には角度をつけて上手く走りこんできたWTB宮里選手が25メートル以上をひとりで走り切って中央にトライ。SH高木城治選手がコンバージョンゴールも決めて、12対12の同点に追いつきました。