米の価格が高騰する中で県内の食堂は、これまでのサービスや味を維持するために奮闘しています。須坂市の食堂の取材しました。

元気な声があふれる店内。須坂市のとら食堂です。
店主の小林正徳さん、77歳。生涯現役を貫き、今でも毎日厨房に立ちます。

小林正徳さん:「(店を始めた頃、大変だったことは?)若い頃何が一番嫌いだったか、料理するのが一番きらいだった。自分でこの道に好んで入ったわけでなくても、逃げていたんじゃみっともないじゃないかと。では、逃げないで好きになる努力をしてみよう。朝5時に厨房に、これを1日も休まないでやるのは、自分にとってはすごい努力」
開店は1984年・昭和59年、小林さんは、毎朝5時に店に出て、研究を重ねてきたといいます。昭和、平成、令和と41年間、店を守ってきました。
小林正徳さん:「やっているうちに、料理って面白いな、自分の好きな味を作れるよ、これ芸術だなと。それで1度好きになったものは努力して、1度好きになったものは止まらない。努力し続ける」

店一番の人気メニューは「焼肉定食」。
おいしさの秘密は、りんごや生姜などをラーメンスープで5日間かけて煮込んだ甘辛のタレ。そこにパンチの効いたニンニクが入ります。

小林正徳さん:「これを入れたら爆発的に伸びたなっていうのは、ニンニク。ある程度量を増やして、それを支持されたのは20年ぐらい前から、これも偶然。加工業者の人が20キロのニンニク皮むいて。それがキャンセルになったの。そうすると、悪くなっちゃうから、俺にくれるって言って。さあ、これ処分どうしようっていうので、思いきって入れてみたら、モツが売れる。焼肉に入れたら、お客さんの評価がいい」