現場からは新制度への対応に「戸惑い」の声も
6月上旬、こども家庭庁の職員・久米隼人さん(42)の姿が徳島空港にありました。制度のスタートに向けて現場の意見を聞くためです。
(こども家庭庁 久米隼人さん)「DBSはすごく広い施設とか、子どもにかかわる現場にかかわってくるので、できるだけいろんなところに行って、いろんな話を聞きたいなと」
この日訪れたのは、徳島市内にある0歳~7歳までの54人が通う保育施設です。施設からは、従業員に犯罪歴が見つかった場合に制度で義務付けられた配置転換などの対応について、戸惑いの声があがりました。
(園長 アリ佳代さん)「今すでに採用をしているスタッフで(犯罪が)判明したときに、配置転換をするとなったときも『なぜ配置転換になったのか』は、現場のスタッフは不安に思ってしまう」
また、制度では防ぐことができない多くの犯罪への対策は事業者に求められているのが現状です。ただ、行動に疑念を抱く職員がいたとしても、対処に踏み切ることの難しさを口にします。
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(アリ佳代さん)「『現場の先生たちは違和感があったけど言えなかった』という話をよく聞く。家族経営のところが多かったりもするので、言いたいけれども言えないところがある。保育は閉鎖的な空間なので」
(久米隼人さん)「結局これ(日本版DBS)は再犯防止でしかなくて、現場の努力で何とかしてもらうことがすごく重要で、ウェットな関係だと言いづらいだとか、どういうふうに言えるような環境にしていくかとか、そういうのがすごく大事なんだなと感じました」















